衝撃的だけど、明るさを失わない不思議な物語

――和希は九歳の頃、自身の不注意によって双子の妹を亡くした。

こんな絶望から始まる物語だが、和希は驚くほど明るい。
なぜなら、自分こそが一姫であり、亡くなったのは和希であると思い込んでいるから。
女子生徒用のブレザーで登校する和希はとても可愛く、女友達ですら和希が男だということに気づいていません。

座敷童、若葉の霊、寄神信仰、河童といった怪異現象を通して、和希の中で何かが変わっていきます。
テーマは重く感じるでしょうが、ひょうひょうとした叔父や、妹の和葉、女友達とのやりとりが楽しく、読後感も爽やかです。

恐怖と笑いと感動。すべてがつまった物語です。これを読まないのは本当にもったいない!
ぜひ、連休中に読んでみてください。お薦めです!

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