わかれはたくさんたくさん、たくさん経験して。ことばも、涙も、たくさんたくさん、費やして。想いの居場所ってどこにあるんでしょうね。彼岸、此岸。ゆめのなか、うつつのいま。届くのであれば、なんでもいい。どんな場所にあってもいい。想いをもういちど置けるのなら。もういちど、告げることができるのなら。ぜんぶもう、いらない。ぜんぶ。
創作の世界でくらいは、救われたっていいじゃない。結末のもっていきどころが難しいテーマだけど、読み返すほどにいちばんしっくりと嵌る結末だったなと思うのです。わたしはこの作品が好きだし、この結末へと導いた作者が好きだと、そう思わせてくれるような一作です。
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