お隣さんからのご提案


「わっ……、わぁっぁぁっぁっ!?」//すごく驚いた様子で


「おはようっ、て随分と平然としてるっ!? なんでぇ……?」//状況が分からずに困惑している


「そんなきょとんとしないでよ?! なっ、なんで私とあなたが一緒のベッドで寝てるの?!」


「酔っぱらいを一人で寝かせると怪我するぞって脅されたから一緒に寝てた?」


「……、それだけ? 本当にそれだけ?」//行為を頭の中に想定しながらの確認


「ほっ……。良かったぁ」//嘘を吐く人ではないだろうと信じている気持ちから安堵する


「う、うん……。ほとんど覚えてないよ……、」//ばつが悪そうに


「それにしては元気そうだねって……、なんか二日酔いにはあんまりならないんだよね。めちゃめちゃ酔っぱらいはするんだけどさ」


「それにしても……、男の一人暮らしとしてはずいぶんキレイにしてるんだね。ちょっと驚きー」//まわりをしげしげと眺めながら


「あはは、ゴメンゴメン。でも男の人の部屋に入るのなんて久しぶりだったから、つい、ね?」//ちょっとおばちゃんっぽいニュアンスを出しながら


「彼氏いないのかって? 失礼なことを聞いてくるなあもう!! あー、そうですよー!! 私は仕事にかまけ過ぎて彼氏に振られてそれっきりの女なんです!! ふんっ!!」//分かりやすく頬を膨らませて


「って、冗談冗談。別に怒ってもないし、気にしてもないですよーっだ」//実はちょっと気にしてるというニュアンスをもって




「……、って、そういえば今って何時?」


「九時三〇分? そんな時間なのに家にいて大丈夫なの?」


「休み? そっか。休みなんだー。へー」


「休日返上の二一連勤が丁度終わって今日明日と休みが取れたって……、随分ハードぉ……。でも奇遇、私も今日明日はお休みなんだよね」//チラチラ食いついてくれないかなーという調子を滲ませながら


「予定は……、まだないんだけど……。暇なら一緒に近場の日帰り温泉にでも行ってみる?」//ダメそうなので自分から誘う感じで


「思ったより食いつきすごいね……」//察しの悪さと食いつきの良さの両方に驚いている


「ふふっ、いやー、引いてない、引いてないよー?」//少しうれしそうに


「じゃあ決まりね!! 調べたらすぐ出発しよう!! って言いたい所なんだけどぉ……。もしかしたら昨日しこたま飲んじゃったみたいだし、酒臭い二人で揃って行ってお店のほう困らせてもアレだし、一旦軽くシャワーで体流してからにしよう?」


「じゃあ、そういうことで。私は一旦自分の部屋に戻るから、またあとでね」


「すっごい眠そうだけど……、ちゃんとシャワー浴びるんだぞ? 私が戻ってくるまでの間に寝るんじゃないぞっ!!」


「もし寝てたら罰ゲームだからね?」

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