魔王復活の代償
ミヨモの渾身の魔法が闇魔導士ズームの魔力障壁をも打ち破り、ズームを撃破したかに見えたが、なんとズームはまだ生きており、ニラダ達に言い放った。
「ふう、惜しかったな小娘よ、我を倒しきるまであと1歩……で、あったのにな……」
「くっ、だがもうお前に俺達に抵抗する手段はないはずだ、どっちにしてもお前は負けだ」
「そう、我では、いや、他の魔王軍幹部でもお前達にはかなわぬであろう、ならば魔王様に復活いただく他あるまい」
「魔王復活だと、まだ人間の魂はそこまで集まっていないはずだその前にお前を倒せば……」
ズームは魔王復活を主張するが、ニラダはまだそれほどの魂は集まっていないはずだと主張し、ズームを倒そうと試みるが、次の瞬間ズームは言い放つ。
「ふっ、足りない分は我が魂で補う!さすれば復活されるであろう」
「バカな⁉そんな事をしたら死んでしまうぞ!それにお前の魂を加えたところでまだ足りないはず」
「貴様ら人間の魂と我ら魔族の魂が同価値なわけなかろう!」
そう言うと次の瞬間、ズームは魔王復活の為に自分の魂を捧げる呪文の詠唱を行う。
「我の魂よ、解き放ち彼の者の魂とし、蘇らせ給へ!」
「まずい!」
呪文を詠唱し終えると、ズームの身体は光り、そこから魂らしきものが抜けていき、祭壇に吸収されていた。
「あの祭壇、くそ!あれを破壊するしかないのか!」
「待てニラダ!あの祭壇からは強力な魔力が発せられている、うかつに近づくと」
「だけど、このままじゃあ魔王が復活してしまう、少々の無理は承知だ!マジックバリア!」
ニラダは魔法耐性を高める魔法マジックバリアを自らにかけ、祭壇に切り込んでいった。
「さらに、フォースアップ!うおおおおおお!」
更にニラダは剣の威力を高める為にフォースアップを唱え、一気に祭壇を破壊する。
「す、すげええ祭壇を破壊してやがる」
「強力な魔力を受けても怯まないなんて、すごいわ!」
「ねえ、これで魔王は復活しないんだよね⁉」
「……」
ニラダの剣戟は祭壇を破壊する事に成功し、吸収されかけた魂は行き場を失っていた。
「魂が行き場を失っていく……」
「それじゃあ……」
「魔王の復活は止められたんだ!やったーーー」
「いや、また新たな魔力が発生してやがる!こ、これは……」
「あれは……行き場を失ったはずの魂が破壊した祭壇に取り込まれていく?」
祭壇を破壊し、ズームの魂は行き場を失ったかに見えたが、ニラダが破壊した祭壇に魂が取り込まれていった!新たに何が起ころうとしているのか?
補助魔法しか使えない魔法使い、自らに補助魔法をかけて物理で戦い抜く burazu @ban5
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