「折る」と「祈る」は似ている、という作者様の感性が素敵だと思いました。
17年間、長崎で生きてきたからこそ感じること。思うことが飾らない言葉で語られ、まっすぐ読者に伝わってきます。
作者様がどんな思いで折り鶴を折ってきたのか。心の内を知ることで読者に強く訴えかけるものがありました。
折り鶴が平和記念公園に捧げられるようになった理由も本作から学ぶことができます。
「私は長崎に産まれたことを嬉しく思う」
この一文が私の中で1番心に残っています。なんとも力強く、温かい。
今、改めて平和について考えなければならない時代にあります。
世界の空に羽ばたいていく、「平和への祈り」を乗せた折り鶴達を見上げながら私も平和を願いたいと思います。