作者いわく『訳さない』のがお勧め! 私もそれがいいと想うよ!

 さらにいえば、私のお勧めは、とりあえず斜め読みしてみるであるが。歴史史料を読むとき、英語文献や漢籍では、できるだけ、そうするようにしている。

 そういえば、私はペルシア語を勉強しようとして、まったく頭に入らなかった。そもそも、アラビア文字が覚えられなかった。私の場合、学習が遅かったというのもあるが、ただ、常人の持つ記憶量ということを考えると、私と同様に、多くの人にとっても、外国語=英語となるのだろうとは想う。まさに、『腐っても英語』、切っても切れない仲にあると言って良い。

 本作はクリスティーの作品を追いつつも、他方で英語を論じる。なので、英語が好きだったり、関心がある人にとっては楽しめ、かつ刺激的だと想う。英語であれ、漢籍であれ、外国語というのは人生を豊かにしてくれると想うよ!