誰が電気をつけたのか
熱帯夜 目覚めてみれば
寝苦しい日々が続く。
一度眠ると大抵朝まで爆睡する私も、ふと夜中に目が覚めた。
枕元のスマホを手繰り寄せて時間を確認すると、午前一時二三分。
とりあえず、ぼーっとしながら何となく窓の外を覗く。世間は夏休み真っ只中なので、近所の学校も閑散としており、特に夜間は窓という窓の電気も消えて寂しいものだ。
申し訳程度に、厳重に閉められた門扉とその奥の玄関脇の灯りはついているものの、四階建ての校舎は茫洋とした暗闇の中に、かっちりとしたシルエットだけで佇んでいる。
そう、各窓は確かに全て消灯していた。
それがどうだ、一度目を離して再び窓の外に目をやると、二階の左から二番目の窓だけ突如として煌々と灯りがついているではないか。
今まさに点灯しましたみたいなチラつきもなく、始めから点いてましたけど何か? と言わんばかりに、該当教室の全体照明をつけたらしいマックス明るい窓が一つ。
しばらく観察を続けてみたが、どうも人の気配は感じない。
自動点消灯の誤作動でも起こしたか、あるいは宿直の守衛さんのピンポイント見回りの時間だったのか……こちらからは、それ以上のことは分からない。
ただ、あまりに堂々と明るいので、思わずこちらも見間違えたのかもと思い、首を傾げながらも、それ以上特に深く考えることもなく手元のスマホをタプタプしながらメールの確認やアプリの更新をチェックして、おそらく三分ほど経過したと思う。
ふと、また視線を上げて何となく校舎の方を眺めると、始めのように全窓が真っ暗に戻っていた。
電気が消える気配はしなかったが、始め見た時は確かに全窓真っ暗だったのだから、これが正しい光景である。
結局何だったのかよく分からないまま、気にしても仕方ないので、スマホチェックを終えると、そのまま横になって朝までぐっすりと爆睡したのは、ほんの数日前の出来事である。
コメディホラー de 狂歌 古博かん @Planet-Eyes_03623
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