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「うーんと、D級になって、スタンピードで活躍したから」
「あのね、ローファスさんがB級にしてもらうって言ってた」
ハンノマさんの口があんぐり空いた。
「は?この間冒険者になった人間が、B級じゃと?お前たちの言うこの間というのは、ワシの考えているこの間とは違うんじゃろか?」
うん。やっぱり、ブライス君は特別らしい。
「とにかく、今回の依頼で不自然じゃないのはF級かE級の冒険者じゃな。B級では不自然じゃ」
そっか。っていうことは……。
「俺たち他に冒険者の知り合いなんていないぞ?」
「ふむ。……おお、そうじゃ。ワシの知り合いに冒険者になりたての子が1人おる。いい子だし、お前たちとも年が近いし、ちょうどいいじゃろう。ダイーズというんじゃ」
「だ、大豆ぅ?!」
思わず大きな声が出た。
「ん?ダイーズと知り合いか?」
ダイーズ?
え?大豆じゃなくて、ダイーズ……。
「あ、いえ、聞き間違えました。知っている名前と似てた……ので……」
「そうか。そうじゃろうな。ダイーズは村を出たことがなさそうだったからの。嬢ちゃんと知り合いなはずは無かろう。まぁ、そういうことで、4人で土の魔法石畑ダンジョンでハズレ魔石回収を頼むぞ。ゴムの開発はまだ先は長いからな。ゆっくりで構わないぞ。ダイーズには小屋に来させるからな。4人揃ったら出発してくれ」
ダイーズ君か。どんな子だろう。
……あ、ホットケーキ冷めちゃった。まぁいいか。覚めても美味しいよ。ケーキみたいで。
蜂蜜たっぷりかけましょう。
「ユーリお姉ちゃん、この柔らかいパンとっても美味しいのよ」
「わー、何だこれ!雲を食べてるみたいだ。ふわふわでうめぇ」
「こ、これは……何という……潰さずに切るのは至難の業じゃ……むぅ。師匠と言えど、これほど柔らかいパンをスパッと切れるナイフを作り出すのは難しかろう……」
ハンノマさんの感想は、味より前に色々あるようで……。
「ワシは蜂蜜が少な目が好みじゃ。嬢ちゃん、これ、何といったかのぉ。どこに売っとるんじゃ?」
味には満足してもらえたみたいです。
「キリカは蜂蜜いっぱいがいいの!でも、蜂蜜なしでも美味しいのよ」
とろけるような笑顔をキリカちゃんが見せた。
「噛み応えがないから、ご飯食べた気がしないけど、これがデザートっていうもんなんだなうめぇ。食べた気がしないのに満足する食べ物。マジうめぇ」
あ、なるほど。食事って、よく噛みましょうが基本だもんね。1口30回とか。メレンゲ使ったホットケーキはフワフワで噛まなくても食べられちゃいます。
「はー、美味しい……。なんの蜂蜜だろう。蓮華よりも、棘がなくてまろやかで、少し柑橘類っぽい香りがする」
と、しっかり味わい、ハンノマさんも片づけを手伝ってくれて、小屋を出て行きました。
「じゃ、ダイーズが来たらよろしく頼むぞ」
ん?
何か忘れているような?
「忘れておったわい!あんまり夕飯がうますぎて……」
しばらくしたらハンノマさんが戻ってきました。
「ゴムに混ぜるものを教えてもらうんじゃった」
そうでした。はい。
硫黄と炭。分かる限りのことを教えました。
ハズレポーションが醤油だったので、料理することにしました 3.5 とまと @ftoma
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