作中のコメントでも書かせていただきましたが、わたしには、作者さまは、はじめてこのサイトでお見かけした時から、うすい桃色のひかりに包まれているように感ぜられたのです。
理由はぜんぜんわからないけれど、夕暮れの、茜色さす山裾で、桃色のひかりにつつまれながら、とおくとおくに手を伸ばしている。
そんなひととして、わたしは、作者さまをずっと仰いでいました。
本作は、作者さまの日常のなかでふわっと浮いてきた、艶やかで、先鋭で、ときにほのぐらい、想いの影たち。それをうたのかたちでわたしたちに共有していただいているものと感じます。
共有していただいているから、わたしには、とおくに伸ばす手の意味が、りりりと穏やかになく野のすずむしたちの声を背景に、くっきり、映るのです。
とどけ、とどけ、って。
短歌で勇気づけられたり、励まされたりするって知ってます?
僕はここにある何気ない日常を詠んだ短歌で、なんだかすごく力を貰いました。
決意ってそんな大げさなモノじゃなくて、日常にたくさん溢れていると思うんです。「こう考えよう」とか「こう思ったほうがいいよ」って、そんな些細な「小さな決意」が積み重なって、人生をしっかり支えている気がします。
ここにある短歌には、そう言ったメッセージ性が「めっちゃ」秘められております。
ハンバーグと目だま焼きを作って「笑み」も一緒に作ってるって考える、そういう感覚、すごいと思いません? こういう事をたくさん日頃から積み重ねておられるから、言葉にね、なんだか感動しちゃう。だからすごく眩しいんです、この短歌。
わびとかさびとか、雅だ風雅だとか、そういう部分もね、さりげなく入ってるけど、僕はこの「小さな決意」から生まれる、清々しいまでに透明感のある力強い言葉、そこから感じる「喜び」を、とっても大切に、宝物みたいに大切に、そう受け取りたいんです。
素敵です、こういう生き方、考え方。
だから、ばばんとお勧め致します。
この筆者様のそんな「小さな決意」が育み綴る素晴らしい短歌、是非是非お読みになられて下さいませ。これはレビューだから、すっごー―――――っくおすすめしちゃう。
どうか、あなたの日常を幸せにする一助となりますように。
宜しくお願いいたします。