認知症の父と、外国人の母と、看護師の私と。
おかき
再会は「はじめまして」
「あんた誰ね。」
今から10年以上前、高校生だった私が久しぶりに会えた祖母から言われた一言だ。
私にとっての再会は、彼女にとっては見知らぬ少女とのはじめましてになってしまったのだ。
「私はおばあちゃんの孫の椿だよ。」
震える声で、涙をぐっと堪えながら伝えた。
目の前の祖母は不思議そうな顔をしているだけで、何も答えなかった。
私が記憶している中で、認知症の方と話したのは祖母が初めてだった。
その後、祖母の病状は進行して行き、今では誰のこともわからず、何も話せなくなってしまった。
あの日から時は流れ、私は三十路手前となった。
そんな矢先だった。
次は父が認知症と診断された。
認知症の父と、外国人の母と、看護師の私と。 おかき @chirwpi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。認知症の父と、外国人の母と、看護師の私と。の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
こころ/hiroki55
★0 エッセイ・ノンフィクション 連載中 39話
飼い猫が扁平上皮癌になりまして/中頭
★0 エッセイ・ノンフィクション 連載中 6話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます