作者さまが、某名作映画に影響を受けたという
学園ミステリであり、青春活劇であり……。
物語は親友の死に際して集まった少年たちが、
遠い一夏の冒険と輝いていた親友と自分たちの
肖像を偲び回想するところから始まります。
子どもらしくも深刻な悩みを抱えた主人公。
彼はひょんなことから自身の通う学校を取り巻く
大きな事件に触れることとなり、それから仲間たちと
冒険へ出かけることになる──
というお話です。
登場人物たちが、生き生きと、友情や優しさを持ち寄って、
今この時を精一杯に走り抜ける。思いを繋いでいく。
そんな巡る夏、だけど二度と同じものは来ない夏、
それでいて、思い出の中で永遠の夏。
それらが夏の太陽を照り返す水飛沫のように
輝かしく描かれる作品です。
ぜひご一読ください。
読了しましたが、また読み返します。
友情をテーマに書かれた作品です。
主人公の知広が経験した中身の濃い時間。それを共有した仲間たちのお話。
不正を目撃ししたことから事件に巻き込まれ、その中でみんなでバカやって、驚いて、怖い目にあって、正義感をたぎらせて、お互い時間を共有して分かち合う大切な仲間。
意味のなさそうなバカ騒ぎでも、自分の過去と向き合って短期間でグンと成長していく様が描かれた、心地のよい作品です。
自分のなかに確かに根付く思い出という名の宝物。この作品を読んで、ボクは切なくも羨ましく感じました。
これほど楽しませてもらえるこの作品には感謝しかありません。みなさんにもこと気持ちを共有してもらいたいです。なんだか懐かしい記憶がよみがえることでしょう。是非、ご一読くださいませ。
思い出は綺麗で。
あの夏の日の思い出は、いつまでも胸の中に刻まれていた。
青春の1ページ。今は遠い。
この物語は、4人の少年たちのひと夏の冒険譚。思い出のひと欠片。
先生の不正。
高級時計『アイオーン』
逃亡。
殺人事件。
点と点が繋がる時、恐ろしい真実を目の当たりにする。
ミステリーでもあり、青春ドラマでもあり、ちょっとだけ都市伝説も混じり合って、ヒヤリとしたり、時にくすりと笑え、ハラハラドキドキしたり。
そしてラストはスッキリできる、そんな物語。
しかしこの思い出は、あくまで少年たちのひと夏の思い出。突然の訃報。
それを思い出すきっかけをくれた友を、想う。時間は過ぎ去り、やがて疎遠になり、そして集まるきっかけをくれたひと。
【君がそばにいれば、僕は何も恐れない】
あの夏は、もう戻らないけれど。
最後まで読み終えた後、まるで夏の終わりのようでした。焦がれた夏が終わり、蝉の声が止んだ静けさを感じる、そんな素敵な物語。
少年探偵団ではないですが、謎を解き、犯人を特定するというサスペンスな要素と、無邪気な少年たちの青春ドラマが混ざり合った、冒険譚。
ここ夏の終わりに、ぜひ読んで欲しい作品です!