第34話 ガードナー領観光地化計画

 そして俺たちは早速ガードナー領の観光地化計画を開始した。

 とりあえず宣伝する前に観光地としての最低限の装いは整えておかないといけない。


 というわけで俺たちは天使たちの力を借りてホテルや教会などを建設していく。

 ミアは大天使なので、彼女はたくさんの天使たちを部下に従えている。

 そんな天使たちを快く俺に宛がってくれた。


 ちなみにその宛がわれた天使たちは『やったぁ! 休息だ!』となぜか喜んでいた。

 おそらく天界の仕事は物凄く大変なんだろうなぁ……。


 おかげで一か月ほどで観光地としての装いを整えることができた。

 かなりちゃんとしたリゾート地っぽくなったのではないだろうか?


 村……というかもうほぼ街になってしまったが。

 その中央にある巨大なホテルは見てきた帝国の王城を参考にして作った。


 王城の前には巨大な湖を作り、そこにはミーナシア湖で釣ってきた【神魚レインボー・フィッシュ】とかを放し飼いしている。

 そして湖で遊べるように小型の船とか色々用意していた。

 さらには巨大な庭やプールも作り、どうとでも遊べるようになっていた。


 だが一番の目玉は温泉だろう。

 10種類の浴槽があり、それぞれが違う効能を持っている。


 例えば【疲労回復:極】だったり【美容:極】だったり【病状回復:極】だったり。

 レイナやルインは【美容:極】の浴槽に浸かり、心底感動していた。

 俺から見ても間違いなく肌が奇麗になっていたし、ちゃんと効果はあるみたいだ。


 このために別々の場所から温泉を引っ張ってきたのだからな。

 これはかなり大変だった。


 まずお湯が冷めないようにしないといけないし、水路もかなり長く引かないといけない。

 まあ、お湯は天使たちの力を借りて冷めないように魔法を施せたが。

 水路を引くのは村人全員で頑張ってトンネルを掘った。

 これには一週間もかかってしまったが、何とかクリア。

 こうして10の効能を持つ最強の温泉が出来上がったのだ。


 他にも大勇者アカネに関する博物館や巨大な教会も併設してある。

 まあ博物館といっても、アカネの要らなくなった私物を展示しているだけだが。

 彼女に聞いたら『要らないものなんて腐るほどあるし、全部上げるよ』と言われた。

 その中に必殺技ノートとかいうちょっと痛々しいノートが入っていたが、展示してもよかったのだろうか?


 そんなこんなでようやく観光客を受け入れる体制が整った。

 俺はエンシェント・ドラゴンに頼んで、横断幕を持ちながら大陸中を飛び回ってもらった。


 彼が帰ってきてから三日後、なぜかたくさんの人が押し寄せてくることになる。

 俺はまだそのことを知らずにのうのうと温泉で寛いでいるのだった。






ーーーーーーーーーーー

《大事なお知らせ!》


最新話までお読みくださりありがとうございます!


『続きが読みたい!』

『面白かった!』


と思ってくださる方は、

下にある【フォロー】から作品フォローと、

【☆☆☆】から評価をお願いいたします!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

売れ残りおっさんだけど、追放された悪役令嬢と結婚することになりました AteRa @Ate_Ra

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ