ゲーム内転生ってこうやって書くのが正解なんだな、と思わされた作品でした。
自分は読むのも書くのも現地人主人公の作品が多いのですが、ゲーム内転生で面白いと思ったのは初めて。ステータス表記とかも本来は苦手なのですが、ゲーム世界である事をコミカルに描いているので、それも自然と受け入れられます。
この作品の面白さは、ゲーム内転生でも主人公の行動の動機や思考にリアリティがあるところでしょうか。
『死にイベント回避したいからレベリングしてから死んだふりする』というのも、『ヒロインに惹かれてジャケ買いしたのにそのヒロインを見捨てられるわけがねえ』と立ち上がるのも、その行動に「あー、確かにそう考えそうだよな」と感じられます。戦闘BGM流れろよ、とかそういう細かいところも考えそうだよな、と。笑
主人公は自身がモブ衛兵であるという立場もわかっていて、行動規範が一貫していて良いですね。
あとは、とにかく展開の繋ぎ方が上手いというところも特筆すべき箇所。次から次へとイベントが起こるので、つい読み進めてしまう。
面白いなぁと思わされた作品でした。