1-2
「智くん、今帰り?」
精神的ダメージを受けた俺は下を向いて歩いていると後方から可愛らしい声で話しかけられた。
後ろを振り返るとそこには優しさで包み込んでくれそうなオレンジ色の目に、桜色セミロングにふんわり肉巻きカールな髪、右に大きなリボンが特徴の俺の幼馴染である姫野優彩(ひめのゆい)だった。
学校でも近所でも白い目で見られてる俺だが、幼馴染二人だけは普通に接してくれていて、その中の一人である。
「今帰りだよ。先生の手伝いしてていつもならそっこう家に帰るんだけど、帰れず夕方に。ゆいは?」
「私は部活でこの時間になっちゃった感じなんだ。そうだこれ部活でメロンパン作ったから智くんにあげるね!!」
ゆいは鞄の中からメロンパンを取り出し手渡した。
「ありがとう!! ゆいの作るメロンパン甘くておいしんだよな、俺の好物の一つだからね」
……この感じ。
メーデー! メーデー!今すぐゆいから離れろと俺の直感がいっている気がするぞ。
嫌な予感を感じた俺はゆいに別れを告げようとしたが、一足遅く目の前に絶対妨害クエストが現れた。
あ、あああああああああああ!!
少し遅かったぁああああああ!!
いやまだだ、まだ絶望する時ではない!! もしかしたら軽いやつかも!!
絶対妨害クエストには軽めのやつと重めなやつがあるのだ。
さてどっちだ?
俺は絶対妨害クエストの内容が書いてある看板を確認した。
あぁああああああああああああ!! だめだったかぁあああああ!!
こんなの最大級に重めじゃねぇかよぉおおおおおおお!!
このバカ絶対妨害クエストが!!
許さんぞぉおおおおおお!!
くそ、やるしかないのか。絶対にやらない選択肢はない。
もうやだぁああああああああ!!
いくそ!!
俺はそう心の中で決心し、目の前にいるゆいの大きくもなく小さくもないきれいなおっぱいを揉んだ。
揉むとゆいの顔が一気に紅く火照った。
「さ、さとるくん?」
ゆいは少し涙目で智に問いかける。
「柔らかくて揉み心地最高だった、ゆいのおっぱい」
智は毅然とした態度でそう言った。
ゆいは智が感想を述べたことでさらに顔が紅くなった。
「さ、さ、智くんのエッチ!! もう知らないから~!!」
ゆいはそう言い、智のほっぺたをひっぱたいて行ってしまった。
あ、終わったはこれ。
もう絶対愛想つかされた、白い目で見ないで話しかけてくれる幼馴染二人のうちの一人失ったわ。
幼馴染達との関係を大事にしている智にとってあまりの絶望に膝をついた。
膝をついてから30分ほどが経ち俺はようやく立ち上がり家への歩を進めた。
下を向き絶望のオーラを出しながらゆっくり歩いていた智は家まで後10分ほどで着く所にいたにもかかわらず一時間かかった。
なんとか家に辿り着き玄関を開けようとすると、また天祖の羽が生えた看板が現れた。
はぁ~、またか。
帰り道に2つも現れたというのに現れるのか。
ん? でもなんか羽の色がいつもと違うぞいつもなら白色の羽のはずだがこれ青色の羽だ。
新種の絶対妨害クエストか?
とにかく確認してみるか。
看板にはこう書かれていた。
小声でいいなさい、天使が欲しいと
なんかいつもと感じが違うな、でもどっちにしろ言わないと消えないし言うか。
「天使が欲しい」
そう智が言うと空から突如光の円が差し込み、みると頭に天使の輪っか、背中に白い羽が生えた女の子がゆっくり降りて来ていた。
え!? え!? 天使がホントに降りてきてる!?
どゆこと?
「どうなってんだぁあああこれぇえええええええええ!!」
あまりの衝撃に思わず叫ぶ智であった。
俺と幼馴染達のラブコメを神様達が本気で妨害してくる 神崎七色 @kanzaki17natuki
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