第38話 リバル帝国(兄)

その日は突然にきた。




どーーーーーん!!!




大きな音が響き渡った。

ここは、帝国。



早くウエスターナに行かなければ、私も巻き込まれるだろう。この大きな振動は今に始まったことではない。帝国の端から魔獣が暴れだしてから、だんだんと広まってきた。




私のいる帝国には、精霊などはいないためすぐに助けは来ない。騎士たちが頑張っているが、国民も他の国にながれている。そして、私もこの国にはもういられない。この国に、私は、このことが起きてからすぐに対処するように求めてきた、それが、一切通らないのだから、私はこの国を守ることはできない。まるで、国王たちが操られているかのように私の意見は聞かずに、あの忌々しい女の言うことを聞く。





そう、ローズだ。




考えるだけで吐き気がするが、あいつは今国王の横におり、まるで操っているような雰囲気だ。最後私が家族として身分を剥奪された時の、あのニターッとした不気味な笑みはとてもじゃないが人間には見えなかった。





母上と父上は先にこの国を出たが、私はやることが残っていた。私は騎士たちと共にウエスターナに向かいながら、途中途中の小さい町の魔獣を助け、支援をしながら進んでいる。





この国は黒いものに覆われている。国民とともに、私はウエスターナまで向かわなければならない。反乱者でも構わない。命が無ければ何もできないのだから。




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婚約者に婚約破棄されましたが私を愛してくれる人ができました。 西園寺 椿 @beau_sakura10

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