戀文
西しまこ
嵐のような避けられぬ夢
風に乗り
あの人と聞きし
恋う心
心臓が止まるかの
何もかも
片時も離れたくないと初めての感情に
ずっと奥こんなに深く潜るのか
体温にほっと息つきまどろみて この一瞬が永遠なりけり
どこまでもどこまでもいくよ 寝顔見て輪郭なぞり唇寄せて
1Kのシングルベッドに全て
服の下笑顔の写真見つかりて 破り切れないせつなき想い
これ以上真綿の棘に耐えられぬ 春のあの日に心に決めた
久方の
待ち合わせきれいでいたいとまだ思う何年ぶりかに約束をして
触れられぬ君は雨夜の月のよう未来永劫変わることなく
細き糸年に一度の言の葉よ ただそれだけでただそれだけで
巡りたる季節の分だけ想いあり 忘れなくていいただ
何ひとつ悔いることなし明るさも暗さも全て血や肉となり
目を閉じて届かぬ文を書きつける いつまでもいつまでもいつまでも
戀文 西しまこ @nishi-shima
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
うたかた/西しまこ
★87 エッセイ・ノンフィクション 連載中 131話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます