今はとて天の羽衣着る折ぞ君をあはれと思ひ出でける──夜空を見上げると、ひときわ大きく見える天体、月。満ちたり欠けたり遠く見えたり大きく見えたり。様々な月の表情に古今東西、古典から文芸まで想いを重ねてきました。変わらず夜空にあるように見える月も、年間約38ミリずつ地球から離れていくといいます。月を見上げ、手が届かなくなってしまった君を想い、美しい調べに乗せて詠んだ「こひ文」をご堪能下さい。