傷心の書店員がイケメン舞台俳優のファンになって、それ以上になれますか?

恋人と別れて傷心気味の書店員、有井日菜乃(ありいひなの)は、友人から気晴らしに2.5次元の舞台に誘われた。
その舞台に出演していた舞台俳優、成川涼晴(なるかわりょうせい)と握手会で会話してから日菜乃は彼のファンになる。
ファンとして交友を深めていく二人。天然でドジなところがファンに受けている涼晴だが、俳優の彼には一抹の影が……。

メインの登場人物である日菜乃と涼晴の人柄が可愛くてマジメで誠実であったりと、素直に応援したくなる人物像で描かれています。
書店員で本が好きな日菜乃の内面描写が丁寧で、悩んだり楽しかったりという思いがまっすぐ伝わってきます。

ときどきハッとさせられるような一文があったりと、人間の生き方や人生についても少し考えさせられる巧い言い回しが凄いです。
「気まぐれが積み重なって、今の自分が形成されている」←私のお気に入りの一文です。

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