【1-8】 タテマエ
【第1章 登場人物】
https://kakuyomu.jp/works/16817330657005975533/episodes/16817330660761303801
【世界地図】 航跡の舞台 ブレギア国編
https://kakuyomu.jp/users/FuminoriAkiyama/news/16817330667919950277
====================
草原の広がるブレギア国は、西をヴァナヘイム国、東をシイナ国と隣接している。
東西両国と争いを繰り広げ、国土の維持・拡張を図ってきた。だが、宰相・キアン=ラヴァーダの絶妙な外交駆け引きにより、東西両国から一斉に攻め込まれることはなかった。
この数年は、シイナ国との関係を安定させ、ヴァナヘイム国の侵攻を打ち払う状況が度々続いていた。
ところが、帝国暦381年、帝国による圧迫の前にヴァナヘイム国が暴発。報復として帝国軍がヴァ領に侵攻する。
第1部【5-18】梟
https://kakuyomu.jp/works/1177354054894256758/episodes/16816700427624232397
巨大国家による浸食は、イーストコノート大陸諸国の関係を大いにかき乱した。
そして、帝国暦383年5月、ヴァ国の風変わりな軍務次官が首都・ダーナを訪れるや、宰相・ラヴァーダの献言のもと、ブレギア国は30年来の方針を改めたのである。
第1部【7-12】貴婦人 上
https://kakuyomu.jp/works/1177354054894256758/episodes/16816700427834327516
ヴァナヘイム国が
国家としての体を成すまで、ブレギア国を育てたのはラヴァーダである。その国力を知り抜いていた彼は、騎翔隊を派遣しヴァナヘイム国を
ヴァ国滅亡に至った場合、帝国に遺恨を残すことは避けたい――そうした事情から、あくまでも人知れず帝国軍の輸送路を分断した。
第1部【7-5】蹄の印 中
https://kakuyomu.jp/works/1177354054894256758/episodes/16816927861485259875
しかし、宰相による外交方針の転換に、臣下たちは心から服していたわけではなかった。
彼らは、親を、兄弟を、息子をヴァナヘイムとの戦闘で失っていた。肉親の
第1部【12-5】一羽の白い鳥 1
https://kakuyomu.jp/works/1177354054894256758/episodes/16816700428102925773
外交方針変更後、ほどなくしてフォラ=カーヴァルは
国主没後、ブレギア国のタクトを振るったのは、その義弟・ウテカ=ホーンスキンである。
彼は、権威を身にまとわんと
「ヴァナヘイム国が帝国に併呑されようとしている。積年の恨みを晴らす機会が巡ってきたではないか」
臣下たちの本音を、ウテカは上手く
「何故、親の仇のために、兵馬を傷つけているのか」
「我等も奪え、帝国に奪いつくされる前に」
御親類衆は、臣下たちを焚きつけていった。
その言葉は臣下たちの本音を代弁していたため、驚くほどあっさりと受け止められたのである。
こうして、国主崩御をきっかけに、ブレギア援助のための派兵は中止となった。
もっとも、御親類衆は、最前線に血族を送らず、身内に負傷者すら出してこなかった。彼らにとっては、臣下たちの心情など方便でしかなく、自領の拡大という狙いがすべてだった。
ヴァナヘイム国の支援など続けていても、一寸の領土加増にもならないのだ。
【作者からのお願い】
この先も「航跡」は続いていきます。
ラヴァーダ宰相の方針は正しいとは分かっていても、感情としては割り切れない――臣下たちの気持ちを分かっていただける方、🔖や⭐️評価をお願いいたします
👉👉👉https://kakuyomu.jp/works/16817330657005975533
ブレギア家臣団が乗った船の推進力となりますので、何卒、よろしくお願い申し上げます🚢
【予 告】
次回、「【席次】ブレギア国 国政の間」お楽しみに。
若君と補佐官衆、先代から仕える宿老衆、先代国主妃の御親類衆――3つに割れてしまった草原の国の有力者たちの様子を体感ください。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます