桜は今日も、彼岸の客に『忘れ事』を届けます!
- ★★★ Excellent!!!
忘れ事はしないけど、忘れ物はしまくる高校一年生の桜。
とある理由で第一志望に落ちてしまった桜は、同中の椿だけを頼りに第一学園へ入学する。
入学初日から忘れ物をしてしまった桜は、母に言われて家までガンダッシュすることに。
そんな桜の行く手を遮る透明な玉。桜は何かに引き寄せられるように玉を追って路地裏へ。
そこで出会ったのは、メガネを掛けた、腰が抜けるくらいのイケメンお兄さん。
「あなたは何をお忘れですか?」
桜が忘れ物を告げると、青年は店の奥から鞄を取り出した。
――何故この店に鞄が……?
疑問に思いながら鞄を受取り、なんとか無事に入学式を終えた桜は、お代を払う為、先程の店を探すことに。
すると不自然な場所にステンドグラスが嵌った扉が現れた。
驚きつつも桜はドアノブを回す。
――カラン、と鈴の音が鳴った。
「いらっしゃいませ。……あなたの忘れ物はなんですか?」
忘れ物名人の桜と、不思議な店のイケメン店長が送る、温かくて、時に笑える、ちょっぴり切ない、黄泉比良坂現代ファンタジー!
――忘れ物をしたそこのあなた。
あなたの目の前に丸いドアノブが見えませんか……?