番外編
バレンタインの出来事 その①
ハッピーバレンタイン♥️
注意
よく分かんない時系列の話です。きっとこんな未来もあったことでしょう。取り敢えず、本編にいるはずの
もうすぐやってくるのはそう、2月14日。バレンタインデー。と言うことで今回はこの権三ちゃんが皆に手作りお菓子をあげていく様子等を見せちゃうぞ。
皆のもの準備はいいか?
「「「「うおおおおおおおおおおおお
(とりあえずこういうのには乗る主義)
(ノリが悪いとまたなんか言われそうだから渋々)
(こういう行事は面白い事が起きるから来た)
(このノリにどうにか付いていこうとする感じ)
」」」」
◆Side はじめてのバレンタイン?
あ、っそういえば今日ってバレンタインって言う奴なんだっけ。こっちに来てからは色んな事があったな。
あの白い部屋から始まり、あれから世界が変わったような気がする。あの事件が無ければあんなすごい人達と出会うことなんてぜってえなかった...と思う。
クラスの皆も仲良くして貰ってるけど皆の方が元気だし、個性も持ってるし、何かしらの強みもある皆の方が輝いて見える。そんな中にいる俺ってやっぱり霞んでるんじゃないかな...もっと個性つけないと。
そんなことを考えてる彼だが、YAMA育ちの彼の野生の勘や培われた運動能力は十分都会育ちのクラスメイトに注目されているし、羨ましいと思われてはいる。
また、彼が時たま見せる突拍子もない発言や行動等は、それもそれで彼の個性の1つとして認知されていること、そんな彼が都会に怯えていて物腰が低いところとのギャップもまた彼が持っている強力な武器であることをこの数ヵ月で彼のクラスメイトは認知しているが、彼だけがそれを知らない。
そんな思考をまたもや巡らせているところに彼女はやってきた。
はいどーん♪やっほー会いたかった???今日はバレンタイン当日なわけなんだけど...はいこれ。あーげーるー。
えあ、ありがとう。
お返し待ってるわねー。今日は予定が詰まってるからそれじゃ、また明日。
あ、うん、また明日。
そうして彼女は嵐のようにやってきて、嵐のように去っていったのであった。そして残された彼は、初めて貰ったチョコに呆気にとられていて、お返しのことについて追われるのはまた別のお話。
◆Side 糸目眼鏡の御昼寝。
今日はこの糸目眼鏡お兄さんのお昼寝の様子を観察してみようと思うよ。
いつもはあの問題児どもの世話をしたりされたりの関係ではある彼だが、今日はどうやら窓際の陽当たりの良い椅子で寝ているようだ。
それではこの部屋に突撃してみよう。
ガチャ。おじゃましまーす。
どうやら先客がいらっしゃったようですね。挨拶してみましょう。
(どーもこんにちは祈さん。お隣お邪魔しても?)
(はい、いいですよ。もう十分独り占めしたので。次はふたりで眺めましょう!)
彼は寝ている。普段ならこんな時間に熟睡していることはないのだが今日に限ってここの部屋に入っても起きる気配がない。そうないのである。
(えーなんかやった?ほっぺプニプニとかした?)
(えーまだ。この顔を見てるだけで時間が過ぎちゃってたんだよね。)
(えーじゃあ、やっちゃおうよ。まずはツンツンからってどう?)
(え///やっちゃおうかな?ツンツン♪)
彼女は彼の頬を優しくつついた。
(いいわー。起きてたら絶対、彼、触らせてくれないもん。)
(うちも触って、ええですか?)
(いいよー。触るぐらいなら許すよー。)
(てんきゅ♪この恩は今度返すねー♪)
果たして、彼は本当に寝ているのか、もしかしたら本当は起きているのではないかというスリルを感じながら彼女もまた彼の頬をつついた。
(いいね、男子の頬っぺたって。)
そんなこんなで彼で遊ぶこと数十分、どうやら彼が目覚めるようだ。
あ、おきたー。おはよー。
おはようございます、七夜。
あ、うん、おはよう2人とも。ふたり揃ってどうしたんだい?用があるなら起こしてくれたらよかったのに。
ううん、大したことじゃないよ。
大したことではあるが、起こすほどのものではないぞ。
そっか、ではその用件をどーぞ。
はいこれ♪
これあげます。
権三は黒い箱を、祈は茶色い箱をそれぞれ渡した。
そういえば今日はバレンタインだったね。ふたりともありがとう。起きるまで待っててくれてありがとね。あ、ふたりとも、もうすぐ授業始まっちゃうけどだいじょぶそう?
ええ、私は午後から別の予定が入ってるので。
やば、もうこんな時間!?次現代文じゃん。じゃあ、私はこれで、なんでふたりは授業ないんじゃー!
あはははは。
いやまあ、普通科じゃないからねぇ。
こんのーーーーー!
そんな感じで彼女の昼休みは終わった。そして放課後へ続くのである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます