【用語・世界観解説集】
・悪魔
かつて、初代魔王が生み出した魔力を持った生物が祖先のタイプと、地獄に落ちた死者が転化したタイプの二種類がいる。今作に出てくる二人はどちらも前者タイプ。
赤い瞳と出し入れできる翼(殆どが蝙蝠型)、一人に一つずつ魔力を用いた能力を持っているのが特徴。寿命は千年で、致命傷も魔力で再生できるが、力の源である両目を潰されると死亡する。それとは別に、聖なる力によって浄化させられると、完全に消滅してしまう。
人の姿と、人じゃない生物の姿の二種類を持っているが、それは祖先の影響。自在に変化できるが、人じゃない姿は大体巨体なので、多くは人型で過ごす。それとは別に、霊体にもなれる。生まれつきの悪魔は、少しずつだが年を取ったり、生殖が可能だったりと、生物的な特性を持つ。
歴史についてはこちらの拙作に詳しい。
・『白は赤に』→https://kakuyomu.jp/works/16817330649827451747
・天使
死後、天国に行った魂が転化した者たち。青い瞳と、出し入れできる白い翼が特徴。天国と輪廻転生の管理が主な仕事。ちなみに、スターチスの元々の仕事は、天国のゲートの案内係。
こちらも一人に一つ、特殊な能力があり、最長で千年間この仕事に従事できる。悪魔の魔力を打ち消す、聖なる力を持っている。この聖なる力が宿る両目が潰されると、強制的に転生してしまう。
一万年以上前には、悪魔と敵対していたが、今は和解していて、共にあの世を運営し、何なら結婚も出来るが、悪魔に対してマイナスな気持ちを抱いている天使の方が多い。基本は霊体で、普通の人に見えたり物に触れたりできる「実体化モード」があるが、本質は死者なので、年を取ったり生殖したりは不可能。食事や睡眠も必要ないが、心の安らぎのために摂ることもある。
・多次元
別々の次元に存在する世界の総称。魔法が当たり前になっていたり、宇宙進出できるほど科学が発展していたり、生命体が発生したタイミングや大陸の位置や使っている言語など、それぞれ異なる特徴や似通っている点がある。
共通しているのは、太陽から地球までの距離と自転・公転のスピードと、どの次元の住民が亡くなっても、同じ天国か地獄に行くこと。そのため、天使と悪魔は、仕事やバカンスで好きな次元に行くことが出来る。だが、元々は死者だった天使や悪魔が自分が生まれた次元に行くには、特別な許可が必要。
ちなみに、この世界観設定では、多次元と並行世界は異なるものなので、そっくりな別の次元の中に、全く同じ名前でほとんど同じ人生を歩んでいる人が存在する、ということはありえない。ただ、歴史の歩みが近しい別の次元というのは存在する。
・神様
大きく分けて、天国で輪廻転生の統括をしている神様と、ある土地から力を得て、そこを守っている神様の二種類がいる。後者は主に土地神と呼ばれ、本編の涼八とスターチスの前世に罰を与えたのもこちらの方。前者は、天使が使えている方。
土地神のエネルギー源は、大昔から存在する森や山の生命エネルギーや、人々からの信仰心、生物が発生出来ないほど高エネルギーの次元から零れてきたものなど、多種に渡る。
分霊とは、その土地神の体の一部。分身や子供というよりも、切り離した蜥蜴のしっぽのようなものなので、魂とは言い難く、決められた命令しか実行できず、思考や感情もない。それが魂に変更する条件も色々あるが、その一つは特定の誰かに愛されるということである。
始まりをいくつ数えた頃に 夢月七海 @yumetuki-773
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