第4話
葉山裕二は初めてのギルドバトルで緊張していた。ステージ攻略で基本となるキャラは手に入れた。だが、ギルバトでは更に上の段階が要求される。それはキャラのスピードである。相手より早く動いて圧倒的な火力で敵を粉砕するそれが求められるのだ。
ストーリー攻略で必須となるフリーレンズの火力は480%のダメージが8回と破格だが、クリティカル時に攻撃回数か増えるのでクリティカル率を上げる必要があるのと、更に必須なのがスピードが低いのでスピードルーンを最優先で付ける必要がある。その後で火力を更に上げたい時に防御貫通ルーンを装着する。彼はそれを先に調べて知っていたのでルーンは沢山集めていた。
彼が選んだ編成は珍しく青1色染め。キャラを1色で統一すると体力ボーナスが25%防御ボーナスが25%もつく。これで戦力差を補う計算だ。ガチャも青1色狙いで住む事も魅力だ。これにより課金額も4分の1で済むから超絶お得だ。
「さて、ルーンもセットし終えたしやってみるか」
こうして初めてのギルバトが開始された。スピードルーンのレベルは3箇所ともレベル9でスピード300で、合計900上がっている。これは戦力5000万の人のスピードに匹敵する。防御貫通もレベル7で1200あり、3箇所で3600悪くない数値だ。
スピードルーンと防御貫通ルーンはランダムルーン石からは出ない為、ルーン交換からしか入手不可能。この事を彼は知っていた為、無駄なく集める事が出来たのだ。ルーンの破片を貯めてルーン交換上記2つのルーンを交換するこれが基本でもしもミスって他のルーンと交換しては目も当てられない。言うならば他のルーンは全て罠と言っていい。
罠と言ってもクリティカルのルーンはフリーレンズに必要なのでランダムルーン石に期待する。それは裕二の運がよくかなり大量に集まって、レベル7か3つ揃っている。7500が3つで22500ある。これも悪くない数値である。
回避も重要なルーンで来たらラッキーと嬉しくなるレベルである。回避もレベル7が3つあるかなり期待できる。
「お、35KOこれって凄いのか?」
葉山裕二はこの凄さがわかっていない。戦力500程度で戦力1500万や2000万を倒したのだ。壮絶な下克上である。さすがに3000万には負けたが。このゲームは戦力3000万でも1億に勝てたりと夢があるので、ギルバトは言うならばゲームの花である。
上位ギルド16しか参加出来ないが。このゲームがサーバー統一だった場合大惨事だった事だろう。サーバーが76個あるのでなせる技だ。
「ユウジンさん凄い35KO私なんか0KOなのでデバフ役か防衛の時間稼ぎ役ですよ」
「そっか凄いのか活躍できたみたいで良かった。今日のノルマ達成だね。寝るわ」
「そうですね戦力以上の大活躍でしたお疲れ様でした」
「おいおい2人で勝手に話つけない。もう1回攻めれるし、リンクパや他のチームも育っている人だと10回は攻められるんだぞ。まだ終わってないよ。ギルマスとしてはしっかり言っておかないと」
マリエルと葉山裕二が話しているとギルマスのアサオカが話に割って入った。どうやらギルバトはまだ終わりではないらしい。それから15分後敵のギルドメンバー全員で攻めて領地を攻めお落とし、戦闘再開まで15分。終了時刻が15分後つまり勝ちである。15分余った事になる。
「これで終わったんですね? お疲れ様でした」
「おう。今なら寝てよし。お疲れさん。戦力低いのにルーンが強いね。びっくりしちまったぜ」
「えへへ、ルーンひたすら貯め込んでました」
「きゃーユウジンさん凄い私もルーン貯め込みます」
「貯め込んだルーンはスピードと防御貫通にしか使っちゃダメだよ」
「そうそれだ! ギルマスとして言っておかねば」
「ギルマスそれ今日初めて聞きましたよ」
「そうだったな、すまねえ。俺も最近知った」
葉山裕二とマリエルとアサオカが話していると他のギルドメンバー達もお疲れ様でしたと言い出した。これで45分のギルドバトルが終了した。報酬はショボイが、ギルド全員で戦う事に意義がある。
葉山裕二の強さも浮き彫りとなった。戦力の3倍強い。キャラのレベルが上がればもっと強くなるだろう。まだまだガチャ不足。半年記念のガチャ祭りがくればまだまだ強くなる事だろう。
彼は刑期無はサービス当初からプレイしていたが、メフェエレは3ヶ月遅れだった。つまりルーン集めに3ヶ月費していたのだ。これは強い。それをフリーレンズに全て費やした。フリーレンズも後4枚で最高レアまで上がる。その後はキャラ2枚を5回集める。つまり10枚集めると星5になり、最強装備を装着可能となる。まだまだ遠い道のりだし、要求課金額も相当だ。50万くらい掛かるのではないか。運が悪ければだが。そこは彼の運に期待したい。
スマホゲーム王 ルンルン太郎 @rnrntarou2239
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