明日は私の日になれ

第1話

「頭痛いとか言い訳ばっかしてると、教員になんてなれるわけないだろ」

高校の担任はそう告げた。

「そんなに休んでいたら、教員になんてなれないよ」

大学の担任教員は目の前のパソコンを操作しながら告げる。

あぁ、そうか。

この人たちは自分が正しいと疑っていない。

これまで沢山の生徒・学生を見てきたという経験・自負が自分の正当性を固く固く武装している。

そうしてその武装された切れ味鋭い言葉のナイフが心を切り裂く。

あいつらにはそんな音聞こえていない。

　　　　　　そんな姿は見えていない。

だって、目の前の学生のことでさえ、見ていないんだから。

初めてだった。

自分が憧れ、目指していた教員という存在に黒い衝動が湧いたのは。