第十五回 小林泰三著 アリス殺し
お久しぶりですうすしおです。TOEICの試験を受けてから、なかなか創作の世界に頭が戻らないのですが今日もやっていきましょう。
とか言ってる場合じゃない! とんでもねえ小説と出会ってしまったぜ!
今回紹介するのは小林泰三さんの『アリス殺し』です。主人公は
この作品の特徴として、不思議の国のアリスをモチーフとした世界観の不気味さ、があります。概要でも、「夢の中のハンプティダンプティが殺される、そして現実でも似た死に方をした人物が現れる」と書いている通り、夢の中の出来事と現実世界がリンクしているんです。他にも同じ夢を見ている人がいて、その人は不思議の国の世界で誰になっているのか、といったミステリーもありますし、ハンプティダンプティを殺した人物は誰だ、といった謎、更に不思議の国の世界の謎にも迫っていく感じが本当にハラハラしていい意味で気味が悪いです。
そしてあと欠かせない要素として、会話があります。もう堂々巡りで理屈っぽいのか屁理屈なのかよくわかんない感じがずーっと続くんです。ほんとにどこのページを適当に開いても鍵かっこの羅列があるレベルで冗長でまどろっこしい会話が続きます。化物語とかそういうのでさえ比にならないレベルの会話の量です。僕はこの絶妙なテンポにぐいぐい引き込まれていきました。僕はあまり不思議の国のアリスとかを読んだことないのでわかりませんが、原作もこんな感じなんですかね?
本当に書いてて魅力を言語化することが難しいのですが、この世界観を一度味わってみて欲しいです。(あ、でもめちゃくちゃグロいのでお気を付けください。普通に凄い量の血が溢れますし体のいろんなところが切断されたりするんで……)
久しぶりに書いたからか結構短いですね。それではまた。
次回の備忘録「山本文緒著 恋愛中毒」
うすしおの読書備忘録 うすしお @kop2omizu
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