厨坊ですが何か？大人ってそんなに偉いの？ただ長く生きてるだけじゃないの？偉いってなら、じゃあ何で世界を救わないの？ねぇ何で？そんなに偉いなら、さっさと世界を救いなよ？出来ないなら黙って見とけ！

『カドカワ読書タイム短編児童小説コンテスト』
「児童向けファンタジー小説（異世界転移）」部門応募作品。

主人公は西暦2182年生まれの14歳。
現代よりもちょっと未来。
ちょっと退屈な日本に生まれ育った。

日本の政治家達は、諸外国の顔色を窺うばかり。
そんな事をしている内に日本は経済競争に負け、とてもではないが先進国とは呼べない様な小国となり、落魄れてしまっていた。

主人公が退屈な日々の中、ネットの世界で見る海外の様子は、とても綺羅びやかで楽しそうなものであった。
一方、疲弊した日本社会に対しては輝きを全く感じず、社会全体にはどんよりと、影が射している様だと、日々感じていた。

それでも、日常として退屈な日々を過ごさねばならない。

家でも、学校でも、どこででも、大人達は子供に偉そうな…続きを読む