悪役令嬢系のお話が好きで辿り着いたお話です。
主人公は悪役貴族で本来のシナリオではバッドエンド、のはずが見事に逃げ切って無難な人生を歩み始めることができた……ところからのスタート。
自分にはもう危機がないと思いきや、まさかの(未プレイの)続編スタート展開。
主人公には続編の知識がないのでどうなるかと思いきや……。
あまり詳しく書くとネタバレになってしまうので控えますが、とにかくどんどん問題が起こって、解決して、と進んで行くので、面白い面白いと思っているうちに一気読みできてしまう素敵な作品です。そんな物語を支えるキャラも皆、魅力的だし、しっかりとキャラたちに物語があるので感情移入もできます。
とにかく読んでみてください。
読み始めてみれば面白さが絶対に分かります。
やりこんだゲームの悪役に転生する……というのはよくある話。
その破滅エンドをプレイヤーとしての知識で回避する……というのもよくある話。
でも……その「続編」はどうか?というのが本作のストーリーです。
先のシナリオがわからないというところが、王道的なゲーム転生ものと一味違う緊張感を生んでいて好きでした!
未知の運命に立ち向かうべく勇気を振り絞る主人公は、チート能力が使えるわけでも知識面ですごくアドバンテージがあるわけでもないですが、だからこそ共感できるし、好感が持てました。
(31話まで読んだ時点でのレビューになります。)
ゲームの悪役貴族に転生したので、頑張って破滅エンドを回避してゲームのエンディングを迎えた。めでたしめでたし・・・。と思ったら、そのゲームには続編があって、お話はまだ終わらない!でも続編の内容は知らない!
ということで、主人公のダリウスが暗中模索で頑張ります。
その冒険はとてもシリアスな世界観と展開の本格的ファンタジー!主人公は自分の破滅を回避したいだけ、と言いつつ、困った人を見捨てられないとても気持ちのいい好青年です。そしてゲームの主人公である英雄ウィル!こちらもとても魅力的なキャラクターで、さらに、ダリウスとウィルの関係がとても良いです!親友であり相棒、その気の置けない関係性の空気感がとても尊いです。
そんな二人が、ゲームのシナリオという名の運命の元で、どんな試練が待ち受けているのか、目が離せません!
本作は、ゲーム世界に転生した主人公ダリウスが、「悪役貴族」としての運命を避けるため奮闘する物語です。彼が出会うのは、魔王の心臓を持つ英雄ウィルと、記憶改ざんの魔法を操る聖女ソラ。彼らとの関わりを通じて、ダリウスは自らの選択が世界の行方を左右することを知り、次第に運命に巻き込まれていきます。
物語の強みは、伏線の巧妙な配置と、緊張感あふれる展開にあると思います。ダリウスの弱さや葛藤、ウィルの崇高な正義感、ソラの謎めいた言動がそれぞれの個性を際立たせ、読者を惹きつけます。また、ユーモアを交えるニイロの存在が、物語の緊迫感を和らげ、バランスを保つ重要な役割を果たしていると感じられました。良いキャラです。
一方で、ソラの動機や役割がやや曖昧なので、物語の核心に迫る部分ではどのように展開していくのかが気になります。いろいろなアイテムなど伏線もちりばめられているので、ソラの真意の解明といった今後の展開は、物語にさらなる深みを与えてくれるのではないでしょうか。
主人公ダリウスの成長や選択が鍵となる本作ですが、伏線回収をはじめ、次なる展開に期待が高まる作品です。
以上9話までのレビューになります。