第45話

 ランドさんと一緒に部屋に来た。


「キリア、寝るよ?おいで?」

「寝るけど…、同じベッドで?」


 不安過ぎる〜


「何が?何しないのにぃ?」

「もうそれが怪しいし…」

「俺だって、毎日キリアを抱きたいよ?」

「だっ…!まっ…!」


 なんて事を言ってるんだ…。誰でも良いわけじゃ無いんだろうけど…。毎日… ぼっ


「顔真っ赤だね?…聞いてる?」

「え!聞いてる!」

「そう?でね?毎日、キリアが気を失うまで抱きたい。けど、キリアの仕事もあるし、まだ婚姻してないし…」

「まぁランクがまだ低いから、あんまり休むのもダメだと思うし…」

「今、Cランクだっけ?Aになると国と関わるようになるはずなんだけど…」

「国とは関わりたくないかな?パーティとか呼ばれるんでしょ?すっごく、面倒だし」


 何をするかは知らないけど、絶対面倒くさそう。マナーとか知らないし、不敬!って言われたら嫌だし。


「なるほど?まぁ関わることは無さそうだけどね。Bまで上げようか」

「んー頑張るね?そんなに急いでないし…」

「そうだね?キリアならすぐ上がりそうだけど」


 そうかなぁ?あれから討伐は、そんなにしてないし。採取ばっかり。


「大丈夫じゃないかな?おいで?」

「大丈夫ならいいけど…」


 ランドさんに連れられて、ベッドに座る。寝なきゃね。


「んっ!…はっ…んぅ」

「ふふ、可愛い…」


 恥ずかしくて背中を向けて横になる。が、後ろから抱き寄せられてしまった。


「ふふ、おやすみ」

「おやすみなさい…」





 おはようございます。朝のはず。薄暗い中、目を開けたんだけど、目の前に壁があるのよ。

 しかも、がっしりホールドされてて、身動きが取れない。……トイレに行きたいのよ。


「ランドさん、ランドさん」

「……?」

「起きた?トイレ行きたいから離して?」

「…口付けしてくれたらいいよ?」


 朝からなんつー色っぽさ!口付けか…、ここで漏らすよりは断然いい…。恥ずかしいけど頑張る!

 流石に頬じゃないよね。


 チュッ


「ふふ、朝から嬉しい。ありがとう」

「どういたしまして?…離して?」

「あ、ごめん、ごめん」


 ………間に合いました…。朝方はまだ寒い。もう一度、ベッドに潜り込むとランドさんに抱き締められた。


「寒かったでしょ?」

「うん。ランドさん、暖かいね」

「でしょ」

「ふふふ」

「もう少し寝よう」

「うん」


 今度こそ、おはようございます。軽く身支度をして外に出る。ウィリデが焚き火の近くで寝てた。


「ウィリデ…」

『…?朝か?』

「ごめん、起こしたね」

『大丈夫だ。…ふぁ』

「可愛い…。これからご飯作るから、まだ寝ててもいいよ?」

『可愛いって俺か?…起きるよ。ランドは…』

「そうだよ?モフモフは可愛い! ランドさんは、お風呂入ってるよ」

『…そうか』


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人嫌い(コミュ症?)が異世界に行ったら… おはぎ @kyo_f

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