かつてはヒトが死に、その役割は別のモノが担う世界

錦戸という女の子が死んだ。
幼いころの突然の別れ、教室にもいつもの遊び場にも彼女の姿はない。
喪失に傷つきながらも成長した大堂は就職先で死んだはずの彼女と再会する。

『ここ』は人間の命を守る職場。
『ここ』がある限り人間は死ぬことがない。

あの頃と変わらない彼女はなにものなのか？
彼は何を彼女に伝えるのか？

繰り返す日々に意味はあるのだろうか？