母の愛情と魂の救済と、万葉の情愛と

母親の深い深い愛情が描かれています。
そして、非業の最期だった母刀自の魂の癒され、救われます。
あたたかい気持ちになれる、そんなお話。
そして、古志加と三虎の愛あるシーンも情緒たっぷりに描かれていて、
それがちゃんと奈良時代の万葉の風を感じるようで、
ただただ、圧倒されてしまいます。

愛を交わすシーンについては、わたしは文学上避けて通れないことがあると思っています。
というより、絶対に必要なことがあるはずです。
加須さんの描写はどこまでも文学的で美しく、情愛を描きたいことがよく分かるものでした。

とても素敵でした。

その他のおすすめレビュー

西しまこさんの他のおすすめレビュー2,015