「捧げるなら、あなたがいい」「傷つけるなら、隣にいられなくていい」

「お嬢様に仕事はまだ早いと、何度も申し上げた気がするのですが……その耳は飾りですか?」

父セドリックが連れてきた男の子は、いまや毒舌執事になっていました。

魔物が持つ魔水晶の研究し、魔物を狩っていた父。
消息を絶った父の行方を探すため、魔物退治の仕事を引き受けていたアリシアは、何度も失敗しては執事のノクスに助けられていた。
異界へ迷い込んだ父の行方を探すため、アリシアは上位の魔物とコンタクトをとろうとするが…。

「魔物は危険だと思った方がいい。なかでもヴァンパイアは人も魔物も家畜同然に虐げ、苦しみもがく姿に愉悦を感じる一族です」

そういうノクスだが、彼にはある秘密があった。
そしてその秘密は、アリシアにも強く関係しているものだった。

ノクスやアリシアもキャラが強いですが、他のキャラも中々曲者揃い。
とてもいい声で喋るマンドラゴラのレオナルド、メイドとして雇われた骸骨のメアリー、泣き虫のウィル・オ・ザ・ウィスプのウィル、猫の王なのに人間界ではただの野良猫・ケット・シー。
彼らが個性の殴り合いをしつつ、シリアスな展開にコミカルな掛け合いをするのも魅力の一つ。
そして、互いに互いを想うノクスとアリシア、アリシアが好きだからこそノクスの気持ちもわかってしまうお人好しフレッドなど、素敵なキャラクターたちばかり。

果たして、ノクスとアリシアの関係は。
そして、父セドリックの行方は。

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