またグラウンドで

第1話 優勝

ピッーピッーピッ！ここで試合終了！

北澄山中学が砂川中学を破り中体連優勝！

晃はこの日決勝の舞台でハットトリックを決め優勝へ導いた。全て幼馴染の涼平からのパスだ。涼平のパスは鋭いというか晃だけが受け取れるような強弱長短をつけて出してくる。晃はチームメイトと歓喜を分かちあったあとそっと涼平に近づき同じ高校に行けたらいいのにな…と寂しそうな顔で話しかけた。すると涼平は晃ならどこに行っても通用するよと笑った。涼平は中学卒業と同時に親の都合でポルトガルに引っ越してしまうのだ。

もちろん涼平は向こうでもサッカーを続けるつもりだという、セレクションを受けてどこかの下部組織に入るとの事だ。そして涼平は晃にまたグラウンドで同じユニフォームを着て会おうな！今度は日の丸と青いユニフォームでね！そういうとポルトガルへ旅立ってしまった。晃は当たり前だろ！と笑って応えた

そして月日は流れ、晃はサッカーの名門である私立東部神奈川学園に入学した。

神奈川と言えば高校サッカーの聖地みたいなもので強豪がひしめくところだ。晃は入学式の2週間前から入寮して部活のトレーニングに参加していた。通学組や一般入部者とは今日初めて会うことになる。中学上がりやユースに上がれなかった実力者達、、、晃は少し武者震いをした。そしてこれから始まる新しいサッカー生活に胸を踊らせるのであった