【短編】言遊部（ことあそぶ）

　文也は言遊部という同好会に入っていた。部員は文也と綾の二人。
　言遊部は文字通り、『言葉で遊ぶ』ことを活動内容としている。
　今日は綾からの課題で『目標、目的、手段の違い』について考えることになった。
　その場で考えるだけでは良い案が思い浮かばない。ということで二人は新しくできたカフェに行く課程で各々課題について考えることになった。
　カフェで綾からこの部活について聞くことによって、文也は『言遊部を盛り上げること』を目的にすることに決めた。
　綾は、そんな文也の考えとは裏腹に『部員一人一人と仲良くすること』を決めていた。今日はそのための二人でのデートであったという事実に文也は無意識に心躍ってしまった。