凛として生きるある男爵令嬢の物語

貴族としての義務と誇りを胸に、錆びつくことのない芯を心に抱き、前を向いて凛として生きていくある男爵令嬢の物語です。

タグにもあるように「ざまぁ」の要素もありますが、物語の主軸がそこに無いことが他の令嬢ざまぁモノとは違います。
ざまぁモノにありがちな、立場の低い者が立場の高い物にざまぁするカタルシスを楽しむのではなく、ただひたむきに努力を重ね、その努力と実績、そして凛とした生き方に共感して胸を熱くする物語なのです。
決していじけず、誰を恨むこともなく、自身のおかれた立場を理解し、自分を信頼して手を差し伸べてくれる仲間たちに囲まれながら、目標に向かって努力していくその令嬢の姿に、読者はきっと惹かれていくことでしょう。

程良いボリューム感も好印象で、ゆっくりと物語の世界に入り込みながら読み進められると思います。

ざまぁモノがお好きな方はもちろん、恋愛モノがお好きな方や、頑張る女性がお好きな方・共感したい方にはご満足いただける内容かと思います。

領地や領民のために砕身粉骨で努力する令嬢が自らの価値を高め、やがて幸せを追い求めようとした時、そこに待っているのは破滅か、それとも―― ぜひ本編にてお楽しみください。

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