第7話 カラオケ
昼食も食べ終わり、みんなでカラオケに行くことへなった。
「二宮は何を歌うんだ?」
「う~ん。特にないかなぁ」
「そうなのか。結構ありそうに見えるのにな」
(それってどんな顔だよ!!)
俺はそう思いながらも、上野と雑談をしつつ受付まで向かった。
学生証を見せた後、全員でカラオケボックスの中へ入る。すると、石川さんがマイクを持ちながら問う。
「誰が最初に歌う?」
「「「「......」」」」
「う~ん。じゃあ蒼か二宮くんが最初に歌ってよ」
「じゃー、じゃんけんでもするか」
「お、おう」
パーを出すと、上野はチョキを出したことによって、俺が最初に歌うこととなった。
「じゃあ二宮くんお願い!!」
「あ、あぁ」
俺は曲の選択をする。
(こう言う時、何を歌えばいいんだ?)
アニソンや邦楽、洋楽があるけど、洋楽は英語であることから歌うことは難しい。だとしたら、邦楽かアニソンになるけど、しょっぱなからアニソンを歌ったら、みんなから引かれてしまうか心配になり、今流行りの邦楽を入れた。
「あ、あ~」
発声練習をした後、歌い始める。
みんなはどう思っているだろう。音痴って思われている? 上手いと思われている?
そう考えながら、歌を終えると、拍手された。
「二宮、歌上手いんだな!!」
「あはは。ありがとう」
「じゃあ、次は俺だな。愛デュエットしようぜ」
「うん!!」
数分もしないうちに日本で定番曲が流れ始めた。
(二人ともうまいなぁ)
そう思っていると、隣に座っている木下さんが袖を引っ張ってきた。
「私たちもデュエットしない?」
「あ~いいよ」
その後、二人の歌が終わったため、俺と木下さんのデュエットが始まった。木下さんの歌がうまく、足手まといになっていないか心配になる。
そして、終わった瞬間みゆと目が合う。
(!!)
俺と木下さんを睨んでいて、背筋が凍った。そのため、俺はみゆの元へ近寄って相談する。
「み、秋山さん。もしよかったらデュエットしない?」
「木下さんとしてればいいんじゃないの?」
「俺は秋山さんと歌いたいんだ」
すると、満面の笑みになってマイクを取った。
「歌お!!」
「おう」
二人でデュエットを歌うと、美優が言う。
「今度は二人でこようね」
「あ、あぁ」
その後、ローテーションで歌って、今日は解散となった。
家にたどり着くと、すぐに美優が料理をしてくれたため、俺は風呂掃除を始めた。そして、あっという間に料理ができたため、食べ始める。
「「いただきます」」
ハンバーグに軽い野菜などがあり、どれもおいしかった。
「おいしい」
「ありがと」
俺の言葉に美優は笑みを浮かべた。
「今日は楽しかったね」
すると、美優の目からハイライトが消えた。
(え?)
「ゆうくんは木下さんと仲が良かったね」
「そ、そんなことはないだろ」
「うんん。仲がよさそうに見えた」
「......」
「私がいるのに......。なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで?」
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