第11話 突然の訪問 1
美優が引っ越してきてから半月が経ち、ゴールデンウイークの前日になった。
「二宮、ゴールデンウイークは何か予定があるのか?」
「特にないかな?」
上野の問いに首を振りながら答える。
「遊ぼうぜ」
「いいよ!!」
高校生になって、初の長期休暇。流石の俺もワクワクが止まらない。
「じゃあ、後で連絡するわ」
「おっけー」
その後、軽く上野と雑談をして学校が終わる。
家に帰り、すぐ美優が来た。
「お邪魔します」
「おかえり」
(最初は違和感しかなかったんだけどなぁ)
美優におかえりと言うのに対して、違和感しかなかったが、今はそうでもない。
(一緒にいる時間って大切だな)
そう思っていると、美優はソファーに座りながら携帯をいじり始める。
その後、いつも通り美優の手料理を食べて解散となった。
翌日、くつろいでいる美優に言う。
「な、なぁ美優。なんでまゆの私物がこんなに増えてるんだ?」
俺の部屋にはまゆの私物が至る所においてあり、俺のものより多くなっているのではないかと錯覚するほどであった。
「別に毎日くるんだからいいじゃない」
「ま、まあそうなんだけど、流石に多すぎないか?」
生活必需品としては、鏡に歯ブラシ、食器などほとんどが揃えられている。それに加えて、ぬいぐるみや洋服などもおいてあった。
俺があたり一面を見ていると、上目遣いで言ってくる。
「ゆうくんは嫌なの?」
「嫌じゃないけどさぁ」
嫌ではない。ほぼ同棲という形で料理などほとんどをやってくれている身からすると、美優が負担にならないのなら良いとは思っている。
だけど、この前みたいに上野たちが家に来たらごまかすことができないほどだとも思った。
そう考えていると、笑みを浮かべてくる。
「じゃあいいじゃない」
「う、うん」
俺は反論することができず、なぁなぁと話が終わった。
そこから、美優と雑談をしていると、インターフォンがなる。
「はーい」
(俺が玄関まで行くと、そこには木下さんが立っていた)
その時、後ろから寒気がしたため、そっと振り向くと、美優の目にはハイライトが無くなっていた。
※
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家政婦に学年一の美少女が来たのですが、ヤンデレだったようです。 煙雨 @dai-612
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