まるで、生きていたみたいに夜が明ける音がする

童話っぽくて、よくできた作品。
本作は、ちょっとしたミステリーである。
大きな謎と小さな謎、二つが用意されていて、謎を追いかけていくことで、両方の謎が解決する展開になっている。
行き先々で巻き起こる出来事が面白い。
ブッコローの人間味あふれる姿がよく描けている。

ミミズク特有の動きが可愛らしい。
蕎麦はこだわりのある食べ方をしている。
また、おいしそうに食べている描写の書き方がいい。

はたして『知の象徴』はどこに置き忘れてしまったのか。
海に行く途中、トラックのライトで驚く場面がある。
「運の良かったことに、緑のノートだけはしっかり翼に抱えていました」とある。
本は運悪く、昨日落としてしまったのだろう。

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