七という被害

むーが

七という被害

 僕は頭に二本の角が生えているどこにでもいる普通の魔族だ。僕を含めて4人のパーティーを組んで冒険者をやっている。


 魔族の種族名にあるように魔法は得意な方だ。それでも上には上がいるから、僕は少し魔法が出来る程度になる。


 まあ、魔族と言っても心臓の代わりに魔石がある魔物と関係がある訳じゃないんだけど。一部の人間にやたらとその事で好きに言われるんだよね。正直イライラして魔法で消し飛ばしたくなる。


 そんな僕の一つ特徴を挙げるなら、僕はとある数字が嫌いな事。その数字は七だ。他の皆は気にもしていないけど、僕がその数字を見つけてしまうと碌な事がない。


 ダンジョンに潜っていた時の事なのだけれど、魔物から取れる魔石の数が七になっていた事を確認してしまった。


 その後にパーティーの仲間が罠に引っ掛かって石化状態になってしまい治すのが大変になった。


 魔法でなんとかできるんじゃないかって? 僕は回復魔法は苦手な方だし、何かあるとパーティーの仲間に迷惑がかかるから、素直にギルドに戻って治療を受けさせたよ。


 他にもね、依頼である植物を採取しに行く事になった。途中までは順調に集まっていたけど七つになった事を僕が認識しちゃったんだ。


 その後にいつもは出てこないはずの魔物がいて、なんとか倒せたけど皆疲れすぎて帰るのがやっとだったよ。ちゃんとギルドに依頼の品を渡して報告したからね。


 すると調査が始まって原因は強い魔物――確かブラッティボアという魔物だったはず――の出現によってそこから逃げてきたと分かったみたい。そこでブラッティボアを討伐して解決したみたいだけど。


 簡単にブラッティボアを討伐したと言ったけど、僕らのパーティじゃ倒せない。もっとランクの高いAランクか頑張ってBランクのパーティじゃないと難しいね。ちなみに僕らはCランク。一番人数が多いランクだよ。一人前っていうレベルかな。


 話がそれちゃったね。じゃあ僕もうそろそろ依頼を受けにいかないといけない時間だから。またね。



 あっあそこの樽が七個だ……。何も起きないと良いけど。

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