片眼鏡(モノクル)が特徴的なドワーフ受付嬢レベッカが、ちょっと問題?がある人々を、明るい未来に導いていく物語です。
この作品は「賢いヒロイン」に応募されている作品で、その賢さは「適正」等を導き、才能を発揮できずに悩んでいる人たちに、明るい未来を示す賢さです。ただ、こういう賢さって、提案したらしっぱなしのシンクタンクに似た賢さではなく、ちゃんと顧客に寄り添う優しさを含んだ賢さで、「女性」のいい部分を示すことのできる賢さでもあったりします。
また、各エピソード毎に物語をしめていくのですが、そのエピローグの演出がすごく良くて、勉強させてもらった作品です。
異世界ファンタジーが好きな人は読んでみてはどうでしょうか? 作者さんは、文の仕事をしているという事もあって、読みやすい作品になっていると思います!
本作の主人公、ギルド受付嬢のレベッカさんがやっていることは、ぶっちゃけ全部ただのお節介です。
事務職なんて与えられたルーチンワークを淡々とこなしてできるだけ残業しないように帰宅して、とりあえずミスしないようにだけ注意していれば務められるような虚無な仕事なんです(と事務職経験者が何か言っております)。
しかし、本作のレベッカさんの『お節介』は全て良い方向に働き、結局は冒険者の皆さんに慕われて、巡り巡って自分に帰ってくる。この話を読んでハッとしました。私ももう少し頑張らなきゃなって。
仕事はどんなに辛い仕事でも、やりがいを見つけた瞬間に楽しくなります。楽でも虚無な仕事よりも、辛くても楽しい仕事の方が続けやすい。レベッカさんもめちゃくちゃ楽しんで仕事してるなと伝わってきました。
まあそんな事を気づかせてくれる作品です。一生懸命働いている全ての人に読んでもらいたいです。
ギルドの受付嬢、レベッカさんが主人公のこの話。とにかく、温かい雰囲気の中、迷える子羊のような冒険者たちの手助けをするお話である。
とにかく、このレベッカさんが良い人。すごく聡明で、この人がいたらギルドは安泰だと思えるくらい。
この話には悩める冒険者たちが沢山出てくるのだけど、その一人一人を確り見た上で、彼女の冒険者マニアによる知見で道を諭してくれるのだ。
勿論それだけではなく、自分がギルドの受付嬢であり、冒険者たちを安全に導くことを使命として動いている姿がとても素敵。
勿論、話としてハラハラもあるが、それ以上に暖かくほっこりする。
ハートフルな作品。
是非、温かい紅茶でも飲みながら、ほっこりと楽しんでほしい作品です。
主人公のレベッカさんはドワーフ族の娘。彼女のお仕事は冒険者ギルドの受付嬢。
花形の冒険者さんではなく、彼らを助ける冒険者ギルドの職員にスポットを当てた作品です。
レベッカさんは優しく親身に多くの冒険者さんたちの悩みに寄り添い、彼らが自分でも気が付かない能力を引き出していく、そんな縁の下の力持ちです。
コミカルに描かれていますが実はレベッカさんはとても優秀で頼りになる人。彼女が働くギルドに入ったなら、きっと冒険は数段素敵なものになるでしょう。是非この町で冒険したいものです。
リアルでもこういう方がいます。引っ越したばかりで心細い時、町の役所の職員さんが親身に相談に乗ってくれる頼りになる人だったらその街が好きになってしまいますし、その後も折に触れてその時のことを思い出します。レベッカさんと関わった冒険者さんたちもきっとそうなのでしょう。
五万五千字の中編の完結作品ですが、非常に読みやすく面白いので直ぐに読めてしまいます。そしてきっともっとレベッカさんとその周りの魅力的な登場人物たちの冒険を読みたいと思うでしょう。私もそう思います。
レビューなのでたくさんの方に読んでいただきたいというのは勿論ですが、私自身の出来たら続きを読みたい、書いて欲しいという思いも込めましてレビュー書かせていただきました!
まさにこういうのでいいんだよ…と言いたくなるような読みやすさ、わかりやすさが心地よく、作品を読み進める推進力になっているように思います。
レベッカさんの仕事ができる人ゆえのリアルな悩みや心情も描きつつ、
ファンタジー世界らしさも描かれていてとてもバランスがいいです。
レベッカさんや冒険者さんは基本的にいい人達なので、個人的には後半に出てくる悪役ポジションのキャラクターがかえって生き生きとして魅力的に映りました。
賢い主人公に意地悪なことをしてくるキャラクターといえば、その末路はいわゆる「ざまあ」展開になりがちですが、この作品では彼らなりの生き方も感じてそこも楽しめました。
彼らの活躍をもっと見たいです!
冒険者ギルドの受付嬢であるドワーフ族の娘・レベッカ。彼女は生粋の冒険者オタクであり、ギルドに所属する冒険者たちをこよなく愛している。
攻撃力がゼロで戦闘に参加できずパーティを追放されたシーフ、能力はあるのに人見知りでパーティが組めないアーチャー、男勝りだが女だからという理由でパーティから抜けたウォリアー。
悩める冒険者たちを持ち前の知識で導き、正しく成長させるレベッカの頼もしい舌腕にわくわくが止まらない!何より、レベッカは冒険者の知識だけでなく、その小柄な体から溢れんばかりの愛情を持っている。その言葉の優しさが、読んでいてとても心地良い。
本作は「賢いヒロイン中編コンテスト」の参加作品ということで、彼女の魅力を存分に描いて、物語が膨らむ余地があるところで完結している。「レベッカの受付カウンターに行けば、どんな悩みを持つ冒険者もしっかりお仕事ができるかも!」そんな風に思わせてくれる素敵な賢いヒロインの活躍を、もっと読んでみたい!
このレビューを読んでくれたあなたも、ぜひ冒険者ギルドの受付カウンターへ行ってみてください。モノクルをつけた銀髪の女の子が目印ですよ。隣の美人な受付嬢に目移りしては、いけませんよ!