ヒロイン(主人公)と魔術が魅力的な異世界ファンタジー

舞台はいわゆる「中世ファンタジー」な世界。
天才的な宮廷魔術師であるヒロイン(女性主人公)が、国や人々が抱える問題や悩みを、閃きと魔術で解決してゆく物語です。
彼女が様々な難題を次々と解決してゆく姿は、まさしく「賢いヒロイン」の名に相応しいといえるでしょう。

この作品の魅力は、なんといっても主人公と世界観ですね。
主人公は少々性格に難があるタイプなのですが、それによる不快感よりも痛快さの方が数倍上回っているため、彼女の言動や行動一つ一つが次第に魅力的に感じるようになります。むしろ、欠点があるからこそ、後半からの展開がとても「熱い」です。鳥肌ものでございます。
また、魔術を使う際の詠唱の格好良さは必見です。私はそういった類のものを見ると眼や腕が疼く病を患っているので、毎回魂を震わされました。
世界観の描写も緻密で、読んでいる読者自身も、この世界に居るような感覚すら覚えます。主人公の語り口が絶妙なのも良い点ですね。
全体的に文章が読みやすく、とても丁寧に作品を創り上げておられます。
きっと皆様も次々とページを捲りたくなる、素晴らしい作品です。それほど長くはない物語ですので、ぜひ一気に読んでみてはいかがでしょうか。