陰キャゲーマーの主人公・加賀美悠也が高校に入学し、義理の妹・彩音がゲームの実力者だと知ることから始まる物語です。
悠也は進学校での勉強とゲームのランキング上位を目指すことの両立に悩みながらも、懸命に努力する姿が印象的です。特に、課題に何時間もかけて取り組む場面からは、彼の頑張りが伝わってきました。
一方、妹の彩音は中学生ながらゲームの腕前は超一流で、悠也とは対照的な存在として描かれています。妹の意外な一面を知った悠也の驚きが面白く、今後二人の関係にどのような変化があるのか気になります。
同じクラスの東寺とのやり取りには、悠也のゲームに没頭する性格がよく表れていて、コミカルな雰囲気もあって楽しく読めました。
ゲームと現実の学校生活の両立という身近なテーマを丁寧に描いていて、軽快な文章からはキャラクターの個性も感じられる、読みやすくて親しみやすい作品だと思います。主人公の努力が報われるのか、彼と妹や友人たちの関係がどう変化していくのかなど、続きが楽しみな小説でした。
主人公はFPSゲームの世界ランカー。
彼は未成年ながらアジアランキング2位だった。
1位は誰なのか――と思いきや、同居している義理の妹!?
ゲームは強いのにかわいい義妹ヒロインが魅力的です。
主人公はプロゲーマーになるため高卒資格を取るべく高校に通い始めますが、
学校の友人も同じゲームをプレイしています。
でも主人公が世界ランカーだとは知らない――日常会話がなんだかスリリングです。
ラブコメ要素とゲーム要素が入り混じって、先が気になります!!
ちなみにFPSゲームをプレイしたことがなくても問題ありません。
ゲーム内容については分かりやすくシンプルに説明されているので、
すぐに理解して物語に集中できますよ!
プロゲーマーを目指す高校一年生の加賀美悠也は、世界的人気のFPSゲームのランキングでアジア2位に登りつめる。しかし、彼の最大のライバルであり、ランク1位のプレイヤー『あ』が、同じ家で暮らす中学生の義妹・彩音であることを知ってしまう。その日から、兄としてのプライドをかけて、最強の義妹に挑む日々が始まる。
主人公の悠也は、青春のすべてを捨てて引きこもってゲームに打ち込んで2位まで勝ち上がったのに、普通と思っていた義妹の彩音はその先を行っていたという衝撃の事実を明かされてしまうのです。
ネットではアンチに叩かれながらソロで頑張る悠也に対して、彩音は仲良し女友達と固定チームを組んで人気配信者として成功している。
可愛くて、性格もよく、成績もよく、友達もいて、ゲームも上手い。完璧すぎる彩音に劣等感を抱く悠也ですが、行き過ぎた才能は人を孤独にする。彩音が一番に欲しているのは、自分の実力を出し切れる対等な存在、つまり悠也なのです。
お互いに負けず嫌いな二人が闘志をむき出して繰り広げる熱きバトル、本気のぶつかり合いで育まれる兄妹の絆が眩しいです。
(新作紹介「カクヨム金のたまご」/文=愛咲 優詩)