それでも

  『家栽の人(原作 毛利甚八、作画 魚戸おさむ、小学館、敬称略)』という漫画で、主人公の判事がいじめられっ子にこんな台詞を述べた。『その苦しみが、ポケットの中のナイフで変えられるかな?』

 読者として、本作の主人公にはなにもできない。ナイフ一本差し入れできない。ただ、顛末を見守るのみである。

 詳細本作。