ほんのり背筋が寒くなるスピードホラー

「ない」本を「売る」という不思議な本屋。
それだけなら、どこかファンタジー臭がするのですが、
ここから徐々に不穏な展開になっていきます。

存在しない本を売った後は「存在」するから、二度と売ることはできない。

え、どういうこと……?

主人公(と読者)の疑問はそっちのけ。
でも、思い付きにはちゃんと反応してくれる「本屋」。

そして、最後まで読み通してしまった暁には、何が起こるか分からない。

ショートストーリーらしいスピード感で駆け抜けていく、
何でもないはずのことが、後からジワジワくるタイプのホラーです。

本を買っただけなのに……

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