とにかくキャラクターの魅せ方がかっこいいです!

とにかくキャラクターの魅せ方がかっこいいです! 「第二章 自然要塞都市ファル・ハルゼ」まで拝読した範囲となりますが、この物語は公女ロクサーナとM.O.V.ブリガンダイン=ヴァージルによるバディものと思います。

「第一章〈始まりの章〉少女とM.O.V.」では、「序章 宇宙の波」にも書かれていた惑星テクトリウスの廃鉱で何やらきな臭い雰囲気から始まるのですが、それもそのはず。敵方の麻薬密売人の視点で物語が始まっているのです。取引相手として現れた客人――それが公女ロクサーナでした。ロクサーナは麻薬密売人組織の捜査のために取引相手を装っていたのであり、うまく相手の信用を得て潜入すると大立ち回りを繰り広げます。

それだけでは終わりません。M.O.V.という聞きなれない単語。なんと人が乗って操縦する巨大ロボのことで、ロクサーナはM.O.V.乗りで、戦況を一変するほどの戦力を持っていたのです。麻薬密売人は、M.O.V.に乗っていなければただの人と冷静に言い放ちますが、それでもロクサーナはレイピアを振りかざし麻薬密売人組織を翻弄します。

しかし多勢に無勢。ロクサーナを追い詰める麻薬密売人でした。そこに現れたのが紫紺の人型M.O.V.ブリガンダイン=ヴァージルだったのです。ブリガンダイン=ヴァージルの力もあり、麻薬密売人は抵抗を諦めて投降することになりました。

一連の流れはまるで映像作品の一幕を見ているような見事さがありました。

このM.O.V.ブリガンダイン=ヴァージル。ただの巨大ロボではなく、ロクサーナと会話もでき、サポートするだけではなく冗談も言えるようなお茶目な面もあります。また、クロちゃんという芋虫型のかわいい?メカも随伴しており、ロクサーナの周りを彩るキャラクターも万全の布陣といったところです。

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