ありのままの気持ちを、君のもとへ伝えたい

たしかにヒーローは孤独。
だけど、決して一人ではないことを思い出させてくれる。
でも切ない。

冒頭から主人公の宮下あかりがどんな人物なのか、わかりやすく書かれている。
おかげで、誰の話なのかがすぐわかる感情移入しやすく読み進めることができる。

彼女の秘密を私は知っていることを、じわりじわりと読者に見せながら、秘密を明かしていく書き方が上手い。

そもそも、なぜこの町には悪魔が出現するのだろう。
穴が塞げないのかもしれない。
突然穴があいて、悪魔がでてくるのだ。
どうすれば悪魔が出なくなるのだろう。

安藤さんが、「大人になったわねぇ」と宮下さんに笑っている。
おそらく安藤さんも、かつての魔法少女だったに違いない。
『あん堂』で働く女性スタッフ全員、かつての魔法少女だった人達だと邪推する。

一人の魔法少女が対処するシステムの中、かつての魔法少女たちが唯一作り出せたのは、心の支えになるためのたい焼き屋『あん堂』なのではないか。

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