透明、濁り

心理描写が丁寧かつ明瞭。その一言に尽きる。

失恋した女性。彼女に恋する男性。
シンプルな人物配置に関わらず、奥底のドロドロとした感情を、言語化・泉の泥と例えられるのは素晴らしい。

最後まで雨が止まなかったのは、彼女の懐疑心を表現していて、安易に恋する展開にならなかったのも、後の展開を想像させるよう投げかけられているようだった。

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