読み手のレベルが問われる秀作

私は思うのです。たとえば、公募やコンテストなどで読んで振り分ける人たちは、作品の一文一文に潜んだ深い意味や経験から来る直感的な感覚を共感した上で評価をしているのだろうかと。だって都会の出版社に通勤して生活しているということは、限定的な生活環境になりますものね。あと、上京する前にどんな生活をおくってきたかとか。昔なら誰もが分かったことが、なかなか伝わらない事もあるかもしれません。一方で読者は日本中に分布しているので、共感してくれる読者は多いということがあるはずです。
知識については言わずもがな。
本作は凄いなあと唸るポイントや感動というか共鳴できる表現が多々あります。それがすぐに分かるか。此は作者側の伝える力の話ではなく、完全に読者の読む力の問題です。読書レベルが問われる大人の秀作
是非ご一読を!