どっちかわからない

紙媒体であれば物語として楽しめるのですが、そういった志向のモノとはいえウェブサイト上で、リアルタイムに進行している事案を、余計な脚色の気配を感じない説明するような文章で、それぞれの話に対応する資料を並べながら進んでいるので、単純に怖いです。実体験に近い恐怖感。リアリティだけで成されているわけではないことが分かります。
ホラーが苦手な人には絶対にオススメできないです。怖すぎて。
●●●●●という形で、この文章群において重要な場所が伏せられているところが絶妙です。読者からは文章と言う形でしか認識できず(作者SNSには資料と対応する画像が投稿されています。ただ、それを踏まえても)、現実に起きていることなのかは想像の域を出ません。逆に、もしそうだったのなら...という、余計な思考が巡ってしまう余裕があるので、このあたりが恐怖をあおってきてたまりません。物語的な結に向けて話が進んでいるようにも感じないところや『たすけてください』『情報をお持ちの方はご連絡ください』という文なんかが世界観を強く支え、恐怖感をしっかり根付かせてきています。
続きが気になります。楽しみというより、早く終わらせてほしい、という方が近いです。それくらいの力がある文章たちです。