第26話 対極する存在たちよ

雷神の対魔忍である私、雷道雪風はその対極の存在となる退魔士、伊邪那美祭羽と行動をともにすることになった、そして祭羽のその実力は対魔忍の世界でも名を轟かせるほどの実力だということも理解していた、このチームには皆、対極の存在で構成されているということもだ、雪女であり黒歴史の遺産である月の書の力を使う雪羽、大天狗となまはげの創造と創生の力を受け継ぐ氷河、そして勇者の一族である柚希、そして黎明の錬金術師である来世 六花皆それぞれに持っている力だけなら対極の存在だ、そして特に事象を書き換える月の書の力に対して創造と創生の力はまさに対極でアルセーヌコレクションを生み出している、そして祭羽も当然、退魔士としての実力なら私と互角、そして私は彼らを見守りともに戦うことを決めていた、そして喫茶店で祭羽と私は暖かいコーヒーを飲みながら会話していた、そして祭羽は私に「あなたも私と柚希と同じ稀代の奴らのはずでしょう、何故、雪羽をサポートすることにしたの?」と問いかけた、そして実際、黒斗達、漆黒の銀翼と違って祭羽達の今の実力は差し引いても陰陽師、魔戒騎士にも少し劣る、稀代の奴らと呼ばれる私、柚希、祭羽でもそれは感覚と本能でよくわかる、ましてや逆刃刀を使う御剣刃との手合わせを私は思い出していた、実力では私が圧倒的に不利な状況で私の手の雷剣を刃は逆刃刀で軽々とあしらい、一撃を与えることすらできなかったからだ、そして刃は私に「己の能力に頼りすぎるな、決める時は遠慮なく決めろ」とアドバイスをした、そしてもし私が雷神の力をうまく引き出せれば祭羽と雪羽をサポートできると考えたからだ、そしてまだ私の対魔スーツじたいもその覚醒に応じて変化も見られない状況だ、そしてだからこそ氷河と雪羽のサポートをすることに決めたのだ、そしてその私と祭羽の光景を見つめていた魔戒騎士、王道来牙は「対極する存在たちよ、これからどんな道を選ぶのか」と言った、暖かいコーヒーを一杯飲むと私は祭羽に「私達は皆、対極する存在よ、なら互いにサポートしていけば互いに成長できると思って」と答えた、そして少なくとも私の考えはあたっている部分は多かった、黒斗達、漆黒の銀翼のメンバーも皆それぞれに対極の存在であるからだ、黒斗は八咫烏の力、祭羽の姉である伊邪那美霊羽は酒呑童子の力、光の錬金術師である伊奘諾雷羽は光の錬金術師の書の力、遠野神威はカムイと鴉天狗の力と皆、それぞれに対極しているからだ、そして特に対魔忍の世界では八咫烏と酒呑童子の力は噂に名高い力であり、対魔忍の里でも八咫の鏡は丁寧に保管されている、酒店童子も同様で対魔忍の里では酒店童子の祠に酒が祀られるほどだ、それほどまでに噂に名高い妖怪、ましてや神妖の力だ、そして実際、漆黒の銀翼はそしてそのバランスが程よくとれたチームだったのだ、そして私は遠距離も近接戦もいける為、祭羽のサポートにはうってつけだ、そして祭羽は暖かいコーヒーを飲むと私に「次は神戸に赴くつもりよ、私もあそこの退魔士に来てくれって言われてるの」と言った、神戸の退魔士、私も聞いたことはあった、関西圏ではかなり強く、勇者の一族に引けを取らない実力をもっているということだけは、ちょうど時同じくして神戸には漆黒の銀翼の元所属メンバーの伊邪那美霊羽も来るということだ、そして神騎グランニールこと伊奘諾紅羽も来るということは私に情報が入っていた、そして神戸という地には私も非常に興味があった、そして何より雪羽の黒歴史の遺産である月の書の力をどう使っていくか考える非常に良い機会だ、そして私は対魔忍として祭羽にある質問をした「あなたの眠ってる力、まだ覚醒してないの?」と、自然と口から出た言葉だった、雷神の力を覚醒させることができていない私も同様のはずだ、何かの条件でその酒店童子の力を覚醒させれるはずだと私はこの時考えていた、そしてこれは王道来牙のもとで修行し閃光鬼神撃を習得した私達、稀代の奴らだからわかることでもあった、祭羽は私に「きっかけは掴んでるけど、まだ届かない」と言った、そう能力の覚醒にはそのトリガーとなるきっかけが必要不可決だった、祭羽はそのきっかけをすでに掴んでいたのだが鬼神変身までは至っていない、これは勇者の一族である柚希も同様だ、そしてそれは雷神の対魔忍である私も、そして私も雷神変身まで至っていない、このハンデを活かしながら戦いとなる、そうなると御剣刃、逆刃刀を使う退魔士である彼のほうが私達よりもうまく立ち回れている、神戸に向かう途中、船の甲板で私は自分の手を見た、今の私でどこまで通用するのかという疑問があったからだ、私達も黒斗達ですらとことん対極の存在の組み合わせだ、でも雪羽をサポートすると私自身で決めたことだ、なら私はそのサポートに徹すればいい。

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学園反逆ブラッククロウ 外伝 白銀の魔女 ハガネ @sutobura

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