切断。癒えない、いたみ。

セルフカバー、スピンオフと伺いました。それでもいい。作者さまは、また、届かない時間を示しました。まっすぐ、痛みと表現しながら。殴られるいたみなど、すぐに過ぎます。作者さまの表現を模倣するなら、凍りついた笑いを浮かべた女優がコマーシャルで勧めていた消毒薬、それを、汚れた傷口に、なんども塗り込めばいいのです。なんども、なんども。なんども。そうすれば、その行為の果てに、きっといたみは嘘になる。そうして切断のいたみは、てがとどかないことの痛みは、失うことのいたみは、ぜんぶ、ぜんぶ、フィクションになる。黄昏は、セカイの終焉は、きっときわめて個人にむけてカスタマイズされているのでしょう。

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